相続の準備3つのポイント
2024.9.9
こんにちは。相続コーディネーターの古丸です。
相続の準備をはじめるときに必ずおさえておきたい3つのポイントがあります。この3つを順番におさえていくと相続の準備はスムーズに進みます。ご自身とご家族にとって一番良い相続のかたちも見えてきますので、参考にしてみて下さい。
1. 相続の準備をする目的は何ですか?
みなさんは誰のどんな状態のために相続の準備をされていますか?「妻のために、自分亡き後も妻が安心して暮らしていけるようにしておきたい」、「家族が遺産分けで揉めることがないようにしておきたい」、「子供が円滑に事業を承継し継続できるようにしておきたい」等、相続の軸となる目的を明確にしてから準備をはじめることはとても大切です。
2. 次の3つのうちどの準備が必要ですか?
相続の準備は大きく次の3つの対策に分けられます。どの対策が必要かを明確にしておきましょう。
- ①分割対策…ご家族の背景やバランスをふまえた財産の分け方を検討
- ②節税対策…相続税の負担を減らす方法を検討
- ➂納税対策…相続税の納税資金を確保
注意をしたいのは、必要な対策がひとつではない場合です。例えば分割対策と節税対策が必要な場合で、平等にと分割対策を優先すると節税対策ができない(相続税の優遇措置の適用を受けられない)といったことはよくあります。このように各対策のベクトルが異なるときには、先述の相続の準備をする目的は何かに立ち返ると、優先すべき対策が何かを整理できるでしょう。
節税対策と納税対策が必要かを確認するためには、財産のたな卸しをして一覧にまとめることをお勧めします。相続税は相続財産が基礎控除額を超えなければかかりませんので、相続税がかかる見込みなのか、相続税がかかる場合に納税資金は確保できるかについて、一覧を作成し確認しましょう。作成した一覧は分割対策を考える際にも活用できます。
3. 遺言書を作成しましょう
相続の準備をする目的をふまえ、とるべき対策を整理していくと、自ずと遺言書のかたちができあがってきます。ご自身とご家族にとって一番良い相続のかたちは、ご自身の資産状況やご家族関係、背景等によってそれぞれ異なります。相続の準備を進める際には、専門知識と客観的な目線でアドバイスをしてくれる専門家の目を通しておくと、安心して遺言書の作成まで進めますね。