財産リストを作成しましょう~遺言書の準備~
2025.4.15
こんにちは。相続コーディネーターの古丸です。
今回は、財産リストの作成についてお話しします。財産リストを作ると財産の分け方を検討しやすくなり、遺言書の準備がスムーズに進みます。さらに、相続税がかかるかどうかを確認することもできます。相続税がかかるかを把握することにより、分割対策・節税対策・納税対策(前回までにお話しした3つの対策)のうち、どの対策が必要かを検討しやすくなるでしょう。そこで、今回からは財産リストの作成に必要な相続税の知識について詳しく解説していきます。
では、相続税がかかるかどうかを判断するために、何を確認すればよいでしょうか。それには、次の2つのポイントが大切になります。
1.基礎控除額」の確認
2.相続税の対象となる財産の総額の確認
相続税の対象となる財産の合計額が「基礎控除額」を超えなければ、相続税はかかりません。つまり対象財産が基礎控除額以下であれば、基本的に相続税対策を考える必要はないということです。財産リストを作成することでこれら2つのポイントを確認でき、相続税がかかるかを把握することができます。
■財産リスト作成時のポイント
財産リストは、次のような形式で作成しましょう。ご夫婦の場合、それぞれ個別に作成することをおすすめします。
リストは上から順番に記入していきます。まずは基礎控除額の計算方法を確認しておきましょう。計算式は赤枠に記載の通りです。
法定相続人の人数ごとの基礎控除額は計算すると次の表のようになります。
法定相続人の数 | 基礎控除額 |
1人 | 3,600万円 |
2人 | 4,200万円 |
3人 | 4,800万円 |
4人 | 5,400万円 |
5人 | 6,000万円 |
次回からは財産欄の記入ができるように、財産の種類ごとの評価額の考え方についてお話しします。