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事業承継〈会社経営者の事業承継について〉(その3)

2020.2.1

  1. 8. 前回の(その2)は、7.の(4)で「経営者は「株式」と「事業に必要な資産」を必ず後継者の管轄下に移転させるための対策」の中の一つとして次の項目を記載しましたので、それについて話をします。

 

③  後継者に会社を確実に支配させるためには、株式の保有割合を「特別決議権を行使できる3分の2を確保」させ、経営者一族による会社経営を長期的に安定させる方策を採る。

 

  • (1) 中小企業では、経営者は会社経営に全力を傾けて長期的に安定を図ることに心血を注ぎ、それを「一族による経営権を確保」するため後継者に託します。
  •   (ア) 「経営権を確保」するための理想的な手法としては、株式の保有割合を「特別決議権を行使できる3分の2の確保」することにあります。
  •   (イ) 会社法は株主の権限を次の通り定めており、会社支配のためには次の保有割合の株式を所有する必要があります。これにより会社支配に影響を与えることができます。
  • a)3分の1以上の保有する場合 会社の解散・合併などの重要案件に関する株主総会での特別決議に対する拒否権を持つ
  • b)2分の1以上の保有する場合 取締役選任など株主総会での普通決議の可決が可能であり、いわば経営支配権を持つ
  • c)3分の2以上の保有する場合 取締役選任、監査役解任、定款変更、合併など株主総会での特別決議の可決が可能
  •   (ウ) 以上のように「一族による経営権を確保」するためには、後継者に株式を集中させることが大事で、株式の保有を拡散させる相続・贈与は御法度となります。
  1. (2) 会社法は、株主総会の決議は普通決議・特別決議・特殊決議の3種類に分けられ、そのほかに株主全員の同意があります。次に、決議の種類について説明しておきます。
  •   (ア) 株主平等の原則より通常の決議は、議決権を基にした単純多数決ないしは加重多数決を決議成立の要件とし、一部については議決権に限らない決議要件を設ける場合があります。
  •   (イ) 「普通決議」とは、特別の要件が法律又は定款で定められていない場合の決議です(会309Ⅰ)。
  • a)議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し(定足数)、その出席株主の議決権の過半数で決定する。
  • b)この定足数は定款で軽減又は排除することができ、定足数を完全に排除し、単に出席株主(人数は問わない)の議決権の過半数で決めるとする会社が多い
  • c)定足数の例外として役員(取締役・会計参与・監査役)の選任・解任の決議等については、定款による「定足数の引き下げ」は議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1までにしかできない。
  •   (ウ)「特別決議」とは、一定の重要な事項の決議(会309Ⅱに列挙されている)議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し(定足数)、その出席株主の議決権の3分の2以上の多数で決定する決議です。
  •   1) この定足数は、定款で3分の1まで軽減することができる。
  •   2) 決議要件である3分の2基準は、定款で引き上げることが認められ、更に一定数以上の株主の賛成を要する等を定款で定めても良い(会309Ⅱ)。
  •   (エ)「特殊決議」とは、上記の特別決議以上の厳重な要件の決議です。
  •   1) 議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めることも可)で、かつ当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めることも可)以上の賛成が必要な場合(会309Ⅲ)。
  •   2) 総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めることも可)で、かつ総株主の議決権の4分の3(これを上回る割合を定款で定めることも可)以上の賛成が必要な場合(会309Ⅳ)。
  •   (オ) 取締役の責任(会423条「その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」)の免除等には、総株主の同意が必要ですが、この場合は必ずしも株主総会を開く必要はないことになっています。

筆者紹介

特別顧問

弁護士 青木 幹治(青木幹治法律事務所) 元浦和公証センター公証人

経 歴
宮城県白石市の蔵王連峰の麓にて出生、現在は埼玉県蓮田に在住。 東京地検を中心に、北は北海道の釧路地検から、南は沖縄の那覇地検に勤務。 浦和地検、東京地検特捜部検事、内閣情報調査室調査官などを経て、福井地検検事正、そして最高検察庁検事を最後に退官。検察官時代は、脱税事件を中心に捜査畑一筋。 平成18年より、浦和公証センター公証人に任命。埼玉公証人会、関東公証人会の各会長を歴任。 相談者の想いを汲みとり、言葉には表れない想いや願いを公正証書に結実。 平成28年に公証人を退任し、青木幹治法律事務所を開設。 (一社)埼玉県相続サポートセンターの特別顧問にも就任。 座右の銘は「為せば成る」。

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