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会社経営者の事業承継について考えてみましょう(総括)

2023.1.7

  1. 1 「会社経営者の事業承継」のシリーズは、(その1)が令和元年10月から始まり、令和4年12月(その22)で稿を閉じました。
    折から、平成30年度改正による「新しい事業承継税制」(「特例措置」)が施行され、また民法改正(令和元年7月1日)で「遺留分減殺請求」は「遺留分侵害額請求」に模様替えし、令和3年「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(略称「円滑化法」)の改正により「民法の遺留分に関する特例」が整備されましたが、それらにも言及することができました。
  2. 2 「会社経営者の事業承継」の22回シリーズを難解に思われたかも知れませんが、それを読んで念頭に置いた上で参考文献を読んでみてください。参考文献は種々ありますが、次の2冊を推奨しておきます。

    1. (1) 日本経済新聞出版社の「日経文庫」シリーズの「中小企業のための『事業承継の進め方』」(著者:松木謙一郎公認会計士・税理士)は、平成19年7月13日第1刷発行の新書版です(その後上記の法改正がありました)。
      • (ア) 「はじめに」では「会社にとって、事業承継ほど難しい問題もありません」とし、「そこには、後継者本人の経営者としての資質の問題、従業員や古参幹部社員との関係と言った会社内部の問題、取引先や金融機関など会社外部との関係、オーナー一族の相続税問題や引退後の社長や家族の生活、遺産分割と資本政策問題と言った会社の外側の問題など、さまざまな問題が存在します。」とあり、それらを「最新・相続ジャーナル」でも取り上げてきました。
      • (イ) 続いて「これらの複雑な問題を整理し、最高の形で事業承継問題を乗り越えるには、先ず当事者である会社と社長自身が事業承継対策に真摯に取り組む姿勢を示すことが重要です。」とある通り、オーナー自身が対処すべきであることを述べてきました。
      • (ウ) 「それを支援する税理士、会計士、弁護士、司法書士などの専門家や金融機関、保険FPなどの適切な指導や支援を有効に活用することも同じく重要と言えるでしょう。」とし、本書がかかる問題を抱えたオーナーに対し、このような諸事項を踏まえた入門編となることを目的に著したとしており、事業承継問題に関心のある方は目を通しておくべき文献と思われます。
    2. (2) また、令和3年6月29日第1刷発行の新書版で「オーナー社長の悩みを解決!」との見出しを付けた「事業承継成功の秘訣52」(著者:税理士法人チェスター)が幻冬舎から出版されました。
      • (ア) 「事業承継は落とし穴だらけ!?」とあり、「後継者を誰にするか」「自社株をどう引き継ぐか」「相続税はいくらかかるのか」を考え、「自社株の評価が下がるタイミングで株式を移転したい」「親族に後継者がいないが会社は残したい」「分散している株式を集中して承継させたい」「トラブルのない遺産分割をしたい」との悩みを解決する手法を提示しています。
      • (イ) そして「達成したい「目的」別に複数の対策方法を紹介!」しています。
        • a) 第1章では「事業承継を考えるに当たっての基本を解説し」てあるので、さっと読み流してみましょう。
        • b) 第2章では「各対策の項目では、税務などの専門知識がない方にも分かりやすく対策の概要、効果の大きさ、取り組みやすさなどをまとめています。」とし、いろいろな事例に対する解説が為されており、該当箇所を読むと大いに役立つと思います。
    3. (3) その他にも参考文献があると思いますが、上記を読み流してみると「事業承継の概略」を把握でき、関心のある箇所を熟読すると効果的です。
  3. 3 もう一度、全22回シリーズを読んで、本腰を入れて自分の事業承継の構想を練った上で専門家に相談してください。しかし専門家任せにだけはしないでその助言を十分吟味し、構想を纏め上げてください。おわり

筆者紹介

特別顧問

弁護士 青木 幹治(青木幹治法律事務所) 元浦和公証センター公証人

経 歴
宮城県白石市の蔵王連峰の麓にて出生、現在は埼玉県蓮田に在住。 東京地検を中心に、北は北海道の釧路地検から、南は沖縄の那覇地検に勤務。 浦和地検、東京地検特捜部検事、内閣情報調査室調査官などを経て、福井地検検事正、そして最高検察庁検事を最後に退官。検察官時代は、脱税事件を中心に捜査畑一筋。 平成18年より、浦和公証センター公証人に任命。埼玉公証人会、関東公証人会の各会長を歴任。 相談者の想いを汲みとり、言葉には表れない想いや願いを公正証書に結実。 平成28年に公証人を退任し、青木幹治法律事務所を開設。 (一社)埼玉県相続サポートセンターの特別顧問にも就任。 座右の銘は「為せば成る」。

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